読後感

顧客をつかんで離さないD2Cの教科書:角間実

タイトル:顧客を掴んで離さないD2Cの教科書
初版:2021年3月6日
発行:フォレスト出版株式会社
著者:角間実[かくまみのる]

 全5章から構成されているが、ページ数で換算して60%以上が第1章の4社へのインタビュー。全体を通して、小難しくは書いていないので、読みやすい。文字も大きく、行間もとってあるので老眼にも優しい。

 ただ、その分、ボリューム感に少し欠ける。“D2Cの教科書”と銘打っているので入門書なところで、あまりギチギチに詰め込まなかったのかも知れない。


 最初に書いた通り、第1章はインタビュー形式で進められる。スタートアップから、D2Cの取り組みなどを聞き出しながら、現状、今後の展望までが語られている。

 会話の中で、重要な点は「POINT!」と記載されていて、そこだけをピックアップして読み進めても言っても参考になるくらい。(あとから見直すにも良い)

 第2章以降では、D2Cの定義からこれまでの成長の歴史や、取り組み方などの提言がある。具体例も多く理解しやすい構成となっている。

 ただし、第2章から第5章までで約120ページ。単純計算で各章は30ページ程度。読みやすさのメリットとして文字の大きさや行間について冒頭に触れたたが、引き換えに、細部にまで突っ込んだ話はなく、どうしても入口的(表面的)な内容となっている。

 逆に捉えると、D2Cに必要な絶対条件ばかり述べられていると考えると、(時間の)無駄なくD2Cを知る教科書だと考られる。ちょうど良いボリュームなのかも知れない。


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