まとめ:国家賠償法/損失補償の判例
1条
- 裁判官がした争訟の裁判の違法性(最判昭57・3・12)/基本、違法性なし
特注ミシンの製造販売業者Xと縫製業者Aとの争訟で、裁判官が個別的牽連性がないものに牽連性を認める商法上の規定を適用しなかったせいで、(製造業者Xが)裁判で敗訴したことに対する違法性。
当該裁判官が違法又は不当な目的をもって裁判をしたなど、裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認めうるような特別の事情がないと違法とは言えない。
(※司法権も違法になることはある。) - パトカーによる追跡行為の違法性(最判昭61.2.27)/違法性なし。
国家賠償法条の違法性を生じるためには、追跡が職務目的を遂行する上で不必要であるか、逃走車両の逃走の態様及び道路交通状況等から予測される被害発生の具体的危険性の有無及び内容に照らし、追跡の開始・継続若しくは追跡の方法が不相当であることを要する。
(※追跡によって被害にあった第3者の被害内容や被害の性質、容態や程度は関係ない。)
(※パトカー追跡行為の方法によっては、違法性が認められる場合もある。)
(わけのわからん人権団体がうるさいからなぁ。逃げたのを追いかけたら危ないからと言うし、じゃぁ、逃げた瞬間にその場で射殺してもよいと言う法律でもできたなら「人権ガー---」とか言いそうだし。) - 経済政策の決定行為(S57.7.15)/違法性なし
インフレーションによって郵便貯金が目減しても、事の性質上専ら政府の裁量的な政策判断に委ねられている事柄とみるべきもの。法律上の義務違反ないし違法行為として国家賠償法上の損害賠償責任の問題を生ずるものとすることはできない。 - 在宅投票制度廃止事件(最判昭60.11.21/1985年)/違法性なし
在宅投票制度の悪用が続出し、1952年に同制度を廃止。その後、投票できなかったXが精神的損害を受けたとして提起した。
立法の内容が憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらず国会があえて当該立法を行うというごとき、容易に想定し難いような例外的な場合は違法性が認められる。
(※立法権も場合によっては国家賠償法の対象になる。) - 国会議員の立法行為/基本、違法性なし
仮に当該立法の内容が憲法の規定に違反する廉[かど]があるとしても、その故に国会議員の立法行為が直ちに違法の評価を受けるものではない。
国会議員の立法行為は、立法の内容が憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらず国会があえて当該立法を行うというごとき、容易に想定し難いような例外的な場合でない限り、国家賠償法1条1項の規定の適用上、違法の評価を受けないものといわなければならない。(S60.11.21)
(※憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらずあえて立法行為を行ったら「違法に」にあたる。) - 国会議員が国会で行った質疑等(最判平9.9.9)
国会議員が国会で行った質疑等において、個別の国民の名誉や信用を低下させる発言があったとしても、当然に国の損害賠償責任が生ずるものではない。
国会議員が、その職務とはかかわりなく違法又は不当な目的をもって事実を摘示し、あるいは、虚偽であることを知りながらあえてその事実を摘示するなど、国会議員がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認め得るよう場合は国の損害賠償責任が生じる。(=国会議員の国会での発言も国家賠償法の対象になり得る。) - 税務署長の行った所得税の更正(最判平5.3.11)/違法性なし
職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然と更正をしたと認め得るような事情がある場合に限りって違法性を帯びる。
(※今回の場合は、税務職員から不正を指摘されても調査にも協力しないから、署長が職務上尽くすべき注意義務を尽くしての結果だから、違法性は到底認められない。) - 検察官の公訴提起行為(最判平元.6.29)/違法性なし
公訴の提起時において、検察官が現に収集した証拠資料及び通常要求される捜査を遂行すれば収集し得た証拠資料を総合勘案して合理的な判断過程により有罪と認められる嫌疑があれば違法性はない。
(※要約:ちゃんと捜査して、十分な嫌疑があれば無罪であっても違法性はない。ただし、控訴時に合理的な判断過程がなければ「違法に」にあたる。) - 検察官の不起訴処分(最判平2.2.20)/違法性なし
公訴権の行使は、国家及び社会の秩序維持という公益を図るために行われるもので、被害者の法律上保護された利益ではない。
つまり、被害者・告訴人が捜査・公訴提起によって受ける利益は、法律上保護された利益ではないというべきである(反射的利益)。したがって、査機関による捜査が適正を欠くこと又は検察官の不起訴処分の違法を理由として、国家賠償法の規定に基づく損害賠償請求をすることはできない。 - 郵便貯金の目減り訴訟(最判昭57.7.15)/違法性なし
国家の政策は、内外の情勢のもとで変化するし、郵便貯金を減らさないことだけが、国家政策ちゃうわ!って感じの判旨。 - 宅建業者に対する権限不行使(最判平元.11.24)/違法性なし
さっさと、知事が免許を取り消さへんから被害(740万円相当で建売住宅を買ったけれど、所有権を取得できなかった)を被ったんじゃ!
不行使が著しく不合理と認められるときでない限り、当該取引関係者に対する関係で違法の評価を受けるものではない。 - クロロキン網膜症訴訟(最判平7.6.23)/違法性なし
不作為当時の医学的・薬学的知見の下で当該医薬品の有用性が否定されるまでに至っていない場合には、被害を受けた者との関係において違法となるものではない。(当時の医学的、薬学的見地の下では一応の合理性を有す。)
- 建築主事による構造計算書の偽造の見逃し(最判平成25.3.26)/違法性あり
建築確認制度の目的には、建築基準関係規定に違反する建築物の出現を未然に防止することを通じて得られる個別の国民の利益の保護が含まれており、 建築主の利益の保護もこれに含まれているといえるのであって、 建築士の設計に係る建築物の計画について確認をする建築主事は、 その申請をする建築主との関係でも、違法な建築物の出現を防止すべく一定の職務上の法的義務を負う。 - 指導要綱に基づく開発負担金(最判平5.2.18)/違法性あり
原告に対し、指導要綱所定の教育施設負担金を納付しなければ、水道の給水契約の締結及び下水道の使用を拒絶されると考えさせるに十分なものであって、マンションを建築しようとする以上右行政指導に従うことを余儀なくさせるものであり、原告に教育施設負担金の納付を事実上強制しようとしたものということができる。指導要綱に基づく行政指導が、武蔵野市民の生活環境をいわゆる乱開発から守ることを目的とするものであり、多くの武蔵野市民の支持を受けていたことなどを考慮しても、右行為は、本来任意に寄付金の納付を求めるべき行政指導の限度を超えるものであり、違法な公権力の行使であるといわざるを得ない。
(※マンションが増えたら、学校を増やさんとあかんと言う行政の気持ちもわからんではないけれど。) - 国公立学校の教師の注意義務(最判昭62.2.6)/違法性あり
危険を伴う技術指導をする場合には、自己の発生を防止するために十分な措置を講じるべき注意義務がある。(本判例は、プールへの飛び込み指導) - 筑豊[ちくほう]じん肺訴訟(最判平16.4.27)/違法性あり
鉱山保安法の規定による、発生防止策の権限を行使しなかったことは、法の趣旨、目的に照らし、著しく合理性を欠くものである。
国民の生命・身体に直接の危害が発生するおそれがある場合には、規制権限の不行使が国家賠償法上責任あるものとして認められた判例。 - 水俣病の拡大と規制権限の不行使(最判平16.10.15)/違法性あり
水質規制に関する当時の法律に基づき指定水域の指定等の規制権限を国が行使しなかったことは、法の趣旨、目的に照らし、著しく合理性を欠く。 - 公害健康被害補償法に基づく水俣病患者認定申請の遅延(最判平3.4.26)/条理上の作為義務あり
公害健康被害補償法に基づく水俣病患者認定申請を受けた処分庁は、 不当に長期間にわたって処分がされない場合には、早期の処分を期待していた申請者が不安感、焦燥感を抱かされ内心の静隠な感情を害されることが容姿に想像できるため、処分庁はこうした結果を回避すべき条理上の作為義務がある。 - 加害公務員の特定(最判昭57.4.1)/違法性あり
税務職員の健康診断で、肺結核の可能性が見つかったにも関わらず放置されていた。伝達を怠った原因が判明しなかった=誰に過失があるかわからないが、損害賠償責任を負う。 - 児童養護施設事件(最判平19.1.25)/違法性あり。
都道府県から委託を受けた社会福祉法人が設置運営する児童養護施設において、入所児童の施設職員による養育監護行為は、国家賠償法1条1項の国権力の行使に該当する。
(※都道府県から委託を受けたんだから、公務員の職務行為と同等と理解される。
また、国家賠償責任を負う場合は、公務員個人は民事上の損害賠償責任を負わない。(公務員個人も負わないのだから)したがって、この被用者も損害賠償責任を負わない。さらに、被用者が民事上の損害賠償責任を負わない以上、使用者も使用者責任を負わない。) - スナック事件/不作為の違法行為(最判昭57.1.19)
泥酔してナイフを用いてスナックの客や店員を脅した犯人Aを警察署に連行し、一度はナイフを取り上げたものの、そのままAにナイフを返却して帰宅させた。その帰路でAはXの胸部や顔面を切り付けた。警察官がナイフの一時保管の措置をとらなかったことは、その職務上の義務に違背し違法である。
(しかも、Aは相当酩酊していて、供述態度も反抗できで信用できるものではなかった。さらに同時のシステムでは大阪府外の前科が参照できなかったが、実際には前科23犯罪のクソみたいな人間であった。) - 法の解釈を誤った通達に従う取り扱い(最判平19.11.1)
海外移住すると、原爆特別措置法に基づく健康管理手当等の受給権が失権すると定めた通知について。
国が法の解釈を誤って作成・発出した通達に従った取扱いを継続したことは国家賠償法1条1項の「公権力の行使」に該当する。
通達の発令・改廃行為も国家賠償法1条1項の公権力の行使に該当する。 - 消防職員の過失と失火責任法(最判昭53.7.17)/(国家賠償法4条)失火責任法が適用される。
失火責任法は民法に含まれると解するのが相当。
ただし、「国家賠償法4条により失火責任法が適用され,当該公務員に重大な過失のあることを必要とするものといわなければならない。」(本裁判は差し戻し)
これもパトカーの追跡(最判昭61.2.27)と同じで、場合によっては国家賠償法1条の請求ができるし、重過失がなければできない。と言うことで過失の有無及び軽重で違ってくる。 - 拘置所職員である医師の過失(最判平17.12.8)/公権力の行使に該当する
勾留されている患者を適時に医療機関へ転送すべき義務を怠った場合。(適切な医療行為を受けていたらなば、患者に重大な後遺症が残らなかった相当程度の可能性の存在が証明されるとき)
※勾留理由は「住居侵入罪」。テメーの犯した犯罪を棚に上げ、東京都(?)を訴えるところが、若干「リアル盗人猛々しい」感はある。 - 予防接種と国家賠償責任(最判平3.4.19)/賠償を認める。
「結果として、後遺症が発生したら禁忌者に該当していたと推定するのが相当。」
特段の事情が認められない限り、過失の立証責任を国に転換して国家賠償を認めている例。 - 国会議員の質疑等/場合によっては認められる。
国会議員が国会の質疑等において、個別の国民の名誉・信用を低下させる発言があったとしても、当然に国家賠償法1条の国家賠償責任が生ずるものではない。
ただし、「当該国会議員が、その職務とはかかわりなく違法又は不当な目的をもって事実を摘示し、あるいは、虚偽であることを知りながらあえてその事実を摘示するなど、国会議員がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認め得るような特別の事情がある」場合には、国の損害賠償責任が肯定される。 - 陸軍の砲弾類が海浜に打ち上げられ、 たき火の最中に爆発し人身事故が発生した場合。/賠償を認める。
警察官が自ら又は他の機関に依頼して砲弾類を積極的に回収するなどの措置を講ずべき職務上の義務があったものと解され、 警察官が、 かかる措置をとらなかったことは、その職務上の義務に違背し、違法である(最判昭和59.3.23)。 - 国民健康保険法上の被保険者資格の基準に関する通知の発出
国による健康保険法上の被保険者の資格の基準に関する通知は公権力の行使にあたる。(在外被爆者健康管理手当事件/最判平19.11.1)
2条
- 営造物の通常の用法に即しない行動(最判平5.3.30)/損害賠償責任は負わない。
テニスの審判台に登って遊んでいて、さらに後部から降りようすることで、審判台が倒れて子供が死んだからと言って、公共団体を訴える精神が理解できん。
「本来の用法に従えば安全である営造物について、これを設置管理者の通常予測し得ない異常な方法で使用しないという注意義務は、利用者である一般市民の側が負う。(中略)幼児が異常な行動に出ることのないようにしつけるのは、保護者の義務であり、(以下略)」と言う判旨は至極当然。 - 防護柵に登って遊び、落下して怪我をした場合(最判昭53.7.4)/損害賠償責任は負わない。
これもどうかと思う。防護柵は道路を通行する人や車が誤って転落するのを防止するために設置されているものであり、向こうが側に落下する危険性のある場所で子供を遊ばせる遊具ではない。と、素人の私でもそう思うわ。 - 大東水害訴訟(最判昭59.1.26)/損害賠償責任を負わない。
時間的、財政的、技術的及び社会的制約が解消しておらず、通常予測される災害に対応する安全性を備えるに至っていない段階においては、同種同規模の河川の管理の一般水準に比べて、著しく安全性を欠いている等の特段の不合理性が明確に認められるような例外的事情がある場合にのみ損害賠償の責に任ぜられる(過渡的安全性)。
財政的な理由が免責事由となり得る。- 多摩川水害訴訟(最判平2.12.13)
その改修や整備がされた段階において想定された洪水から、当時の防災技術の水準に照らして通常予測し、かつ回避し得る水害を未然に防止するに足りる安全性が要求される(段階的安全性)。
- 多摩川水害訴訟(最判平2.12.13)
- 高知落石事件(最判昭45.8.20)/損害賠償責任を負う。
国道において、実際に落石・崩土が起きているところで「落石注意」等の標識で対応はしていた。そんな中、崩土による死亡事故が発生した。
国家賠償責任については、過失の存在を必要としない。
道路の瑕疵について、予算的に困難な状況を理由に責任を免れられない。 - 大阪空港訴訟(最判昭56.12.16)/損害賠償責任を負う。
瑕疵には、騒音などの物的欠陥意外の原因を理由とするものも含まれる。
施設(大阪空港)の利用者ではないけれど、近隣住民も- 国道43号線事件(最判平7.7.7)/損害賠償責任を負う。
騒音、排気ガス等により、聴覚障害、呼吸器疾患などの身体的被害を被った場合、公共性・公益性の必要性があっても、本件は社会生活上受忍すべき範囲内を超えている。
- 国道43号線事件(最判平7.7.7)/損害賠償責任を負う。
- 87時間故障車放置事件(最判昭50.7.25)/損害賠償責任を負う。
国道上に事故車を78時間も放置して、さらに事故を引き起こしたら、国道の管理の瑕疵といえる。- 赤色灯事件(最判昭50.6.26)/損害賠償責任を負わない。
夜間にちゃんと設置されていたバリケードや工事標識版、赤色灯標柱が、直前の自動車によってなぎ倒された状態で、直後に来た自動車が事故ったとしたら、悪いのは直前の自動車・・・だよね?
時間停止の超能力でもない限り、対応は無理だろ。
- 赤色灯事件(最判昭50.6.26)/損害賠償責任を負わない。
3条
- 福島県求償金請求事件(最判平21.10.23)/求償権あり
県で人件費を負担、その他は市が負担している市立中学校の教職員による体罰事件で、県が被害者に損害賠償を支払った後に、教職員の人件費の負担以外の事務経費は市が負担するものなので賠償した損害の全額を当該中学校を設置する市に対して求償することができる。 - 補助金交付と国家賠償法3条の費用負担(S50.11.28)/補助金交付も該当する。
地方公共団体の執行する国立公園事業の施設に対して国が補助金を交付している場合、国は、国家賠償法3条1項の規定する「公の営造物の設置若しくは管理の費用を負担する者」に該当する。
補助金の負担額が同程度で、実質的な事業の共同執行者であり、当該営造物の瑕疵による危険を効果的に防止できる者が含まれる。 - 行政行為の撤回(最判昭49.2.5)/補償は不要
期間の定めなく行政財産の使用許可を受けていた者は、行政財産本来の用途のために必要が生じたために使用許可を撤回されたとしても補償を求めることはできない。
損失補償
- ガソリンタンク事件(最判昭58.2.18)/損失補償の対象とならない。
国がガソリンタンクから10m以内のところに地下道を設置したために、消防法と危険物の規制に関する政令違反となって、貯蔵タンクの移設を余儀なくされ、道路法70条1項に基づく損失補償を求めた事件。(収用委員会では損失補償を認めたが、国が提訴した。)
「道路法70条1項の補償の対象は、道路工事の施行による土地の形状の変更を直接の原因として生じた隣接地の用益又は管理上の障害を除去するためにやむを得ない必要があってした工作物の新築、増築、修繕若しくは移転又は切土若しくは盛土の工事に起因する損失に限られる。したがって、道路工事の施行の結果、警察違反の状態を生じ、危険物保有者が技術上の基準に適合するように工作物の移転等を余儀なくされ、これによって損失を被ったような場合は対象外である。」とのことだけど・・・。なんか納得いかん。 - 都市計画決定による建築制限(最判平21.10.23)/損失補償の対象とならない。
一般的に当然に受任すべきものとされる制限の範囲内。
建築物の制限であって、制限を超えて建てると言うことが現実に発生しているわけでもないからかな? - 消火活動による損害(最判昭47.5.30)/損失補償の対象となる場合もある。
火災が発生しようとし、もしくは発生し、または延焼のおそれがある消防対象物およびこれらのもののある土地以外の消防対象物および立地に対しなされたものであり、かつ、処分等が消火もしくは延焼の防止または人命の救助のために緊急の必要があるときになされたものであることを要す。
つまり、火災に対処するのに必要があって被害を被ったなら補償の対象になるよ。ってことか。
さらに、必要もないのに消防署職員が関係のないところを壊したりしたら、それはそれで国家賠償法1条で補償を求められると言う理解でいいのか? - 行政行為の撤回と損失補填(最判昭49.2.5)
行政財産の目的外使用許可が所定の使用期間の途中で撤回された場合、基本的には損失補填は不要。
行政主体に損失補償の責任が生じる例外は、「許可に際して損失補償をする旨の取り決めを行ったとき」あるいは「使用権者が使用許可を受けるここに当たりその対価の支払をしているが、当該行政財産の使用収益によりその対価を償却するに足りないと認められる期間内に当該行政財産に撤回の必要が生じたとき」