翔んで埼玉(2019年)
魔夜峰央原作による未完の埼玉ディス漫画がまさかの実写化!
U-NEXT
見どころ
主演の二階堂ふみ、GACKTらの漫画から出てきたようなビジュアルの再現度が秀逸。その姿と真剣な演技で描かれる関東一帯を巻き込んだ大スペクタクルはインパクト抜群だ。
ストーリー
娘の結納のため東京へ向かう、埼玉在住の菅原家。道中、ラジオからある伝説の物語が流れ始める。それは東京屈指の名門校・白鵬堂学院を舞台に、生徒会長・壇ノ浦百美とアメリカ帰りの転校生・麻実麗の出会いから始まる、東京と埼玉の抗争の物語だった。
魔夜峰央原作。魔夜 峰央といえば、パタリロのイメージしかない。しかも40年ほど昔の話だ。それが2019年の映画というから驚き。調べたら、原作は1982年(今から38年前)。
ただ単に面白おかしく埼玉を描いただけかと思いきゃ、最後のオチも面白い。
都心に行けば、「〇〇県人会」とかあったりして、やっぱり愛郷心って誰にでもある。色んな県民が集まって飲み会とかすると、やっぱり一番盛り上がるお題の一つがお国自慢だったりする。
本映画も、「埼玉をディスる」体でありながら、なかなかに郷土愛に満ち溢れている。
以下、映画中のセリフ抜粋(ネタバレ含む)
埼玉
以下、「()」内は、私の補足。また、壇ノ浦百美のセリフの注釈としてヒロインと記載したが、配役は男性。
- 「埼玉には何もなければ、胸(バストサイズ)もないってぇ」
- 「俺は埼玉県人として恥ずかしい生き方をしてきた。かぁさん、覚えているだろう。新婚旅行でサイパンに行った時、現地の女性スタッフが、どちらからって聞くから・・・、俺は・・・・・・“From Tokyo。” って言っちまった(嗚咽)。」
- 「生まれが埼玉だなんて、なんて悍[おぞ]ましい」
- 「さいたま、なんて言ってるだけで口が埼玉になるわ!」
- 「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わしておけ、埼玉県人ならそれで(不調も)治る。」
- 「こんなところにいては、埼玉が感染ってしまいます。」
- 「この音は!・・・・埼玉警報だ!」
- (主人公が、埼玉県人である嫌疑をかけられて)
「では、埼玉県人ではないと証明してもらう、これ(草加せんべい)を踏むんだ」 - 「じゃぁ、一緒に来るか・・・所沢へ。」:(ヒロイン)「と、と、と、と、と、と、と、と、と、と・・・・・・(絶句) 」(東京育ちには、所沢とは口の端にするのも穢らわしいようだ)
- 「ここ、池袋。埼玉県人の夢の街。同胞の者たちも多数生息している。」(すでに、生息と言ってしまっている。)
- 「埼玉県人悲願・・・それは海を持つこと。」「(中略)海水で、埼玉県産のサザエを作りたいと願っていたそうだ」
- 「埼玉の分際で、無駄口を叩くな!」
- 「これは・・・サイタマラリア。小型春日部蚊が媒介する埼玉特有の熱病で、手当が遅れると重症化する恐れがある。」
- 「埼玉にも医者くらいいてるだろ!」「祈祷師なら!」(埼玉に医者はいないんだ・・・)
- 「与野は引っ込んでろ!」
- 「草加せんべい、深谷ネギ。他に名産はないのか!。」「・・・・・・・・」「他にねぇのかぁ---ー!。「(一同)・・・ない。」
- 「埼玉県人がなんて呼ばれれているか知っているか。ダサい玉、くさい玉、胡散臭い玉、うるさい玉、青臭い玉、田舎くさい玉、古臭い玉、あほくさい玉、バカくさい玉、ケチくさい玉、きな臭い玉、鈍臭い玉、貧乏くさい玉、面倒臭い玉、陰気くさい玉、辛気臭い玉、しょんべん臭い玉、じじくさい玉、イカ臭い玉。」
- 「千葉に勝って、私たちの埼玉愛、証明しましょう。」
- (最終)「もはや、日本国民はどこにいても埼玉と触れ合っている。」
千葉
- 「皆のもの、何も臆することはない。我々には海がある!」
- (千葉軍の先頭部隊が暴走族。しれっと、千葉にはまだ暴走族がいてるということを揶揄している。)
- 「さすが千葉、日頃、地引網漁で鍛えた足腰の強さは本物だな。」
- 「万が一、千葉解放戦線の者に捕まれば、息ができぬほど・・・、穴という穴にピーナッツを詰め込まれ、九十九里浜で来る日も来る日も地引網漁を強いられる。」「ピッ、ピーナッツを詰め込まれたまま(地引網両漁を)やるのか?」「ああ、決して、一粒たりとも落とすことは許されない。」「もし、落としてしまったら」「・・・(静かに首を振る)」
- 「海の音を聞け!(巻貝を耳に当てられる)」
東京、その他。
- 「執事って言うくらいだから、狛江とか町田とかの出じゃないんじゃないかな?」
(東京の中でも23区とそれ以外で序列があるのね) - 「東京と神奈川・・・。蜜月の仲だ。」
- 「茨城と千葉を一緒にするな。」
- 「邪魔者はすべて、(横浜)赤レンガ倉庫の下に埋めてやりますよ!」
- 「(埼玉に)戻ると言っても、ここから埼玉に抜ける道はすべて封鎖されているはず。」:「茨城を経由していく!」:(ヒロイン)「い、い、い、いば・・・・、あの粘っこく腐った大豆を好む、あの、い、い、い・・・。」(結局、ヒロインは一度たりとも、イバラキとは発っせず。)