読後感

よくわかるこれからのデジタルマーケティング:船井総合研究所

タイトル:よくわかるこれからのデジタルマーケティング
初版:2020年8月18日
発行:同文舘出版(株)
著者:船井総合研究所[ふないそうごうけんきゅうしょ]

 確かに基本的な用語解説から、具体例まで書かれていて、特に前半では導入のノウハウも丁寧に書かれているので参考になるところは多いと思う。

 とは言え、今更に「これからはITだ!」とか言っているレベルの人や「SNS」、「SEO」、「CRM」などの単語すら聞いたことない程度の知識の人には何を言っているのか全くわかないと思う。

 SNS、GoogleのSEOや広告、クラウドを利用したデータベースの活用など、一つ一つの技術に対してある程度の知識はあるけれど、それらが有機的に繋がっていない企画担当者や、中小企業にありがち(?)である、トップ層から「お前、ネットとかに詳しいだろ。我が社でもネット活用のプロジェクトを立ち上げるからメンバーに入れ。」とか突然言われた、営業や企画に関係のない部署の人なんかが読むといいのかもしれない。


 具体例(成功例)は、とくにITやPCの専門家ばかりではなく、正しく手順を踏めば各部署の担当者が集まればできそうな事例を紹介している。取り組み方なども本書の前半に記述されている。ただし、やはり成功例の共通点は「何が自社の強みか」をわかっている(分析できている)と言うこと。あくまでも主はその会社の強みである。「とにかくITやNETを使うと勝手に受注が増えたり、売り上げが上がることはない」。と言う点では「これまでのマーケティング」と同じ。

 また後半には「情報の利用」「情報の共有化」などを推進しようとすると全社一丸となる必要性もでてくる。素早い経営判断も必要となってくるため、小回りの利く中小企業が有利であるとも書かれている。まだまだ手探りな部分もあるデジタルマーケティングにおいてはまさにその通りなのだと思う。まだまだ具現化していない手法もたくさんあると思うし、会社規模に合わせたやり方もあると思うので、特にこの2020年コロナ禍においてはこの分野はこれまで以上に面白くなりそう。

 

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